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2010年12月17日金曜日

12月17日は何の日 日本で最後の仇討ち

今日起こった史実と有名人の生没関連の記録をまとめてみました。

今日は日本で最後の仇討ちがあった日です。

仇討ちをしとげたのは臼井六郎です。
六郎の父・臼井亘理は秋月藩の重役でした。
明治元年、亘理が藩命で京にいた時、王政復古・大政奉還の詔が出て幕府崩壊の近いこと知り、朝廷側につくべきだと考えて行動します。これを藩の方針に対する裏切り行為と考えた一派は、藩主に告げ口をして亘理を帰郷させます。自宅に戻った亘理は、反対派急先鋒の数名に襲われ、妻と娘とともに暗殺されてしまいます。このとき10歳だった六郎はたまたま別室にいて難をのがれました。
以後、六郎は密かに仇討ちの機会をうかがっていました。そして19歳になった明治9年のある日、父母を惨殺した犯人が「一瀬直久」と名乗って、新政府で裁判所判事となっていることを知ります。仇の一瀬を追って六郎は上京、行方を探りながら北辰一刀流の山岡鉄舟の元で剣の腕を磨きました。たまたま、旧藩主・黒田長沖邸で毎月1回、旧秋月藩士を集めて碁会が開かれ、時々一瀬もそこに来ていることを聞き込みます。
そして明治13年の今日、六郎は黒田邸を見張り、一瀬が館へ入るのを見るとすかさず追いかけて見事に本懐を遂げます。六郎は、その足で警察に出頭しました。すでに明治年6には「仇討ち禁止令」が発布されていましたので、六郎は終身禁固刑に処せられました。しかし、模範囚だったこともあり、帝国憲法発布の祝典により、罪一等を減ぜられ、明治24年に釈放されました。
世間はこの事件を美談として受け入れ、山岡鉄舟も弟子の快挙を讃え獄中に何度も差し入れをして、義挙と讃えた書き付けも残っています。その後六郎は、佐賀県の鳥栖で仕出し屋を営んだりしていましたが、大正6年11月病死しました。

東京の三十三間川にあったとされる黒田長沖邸の場所は良くわかりませんでしたが、六郎の墓は故郷の秋月にあります。また、この事件をテーマに吉村明は小説「敵討ち」を、長谷川伸も「九州と東京の首」を書いています。小説を読んで興味がわいたらぜひ、秋月の墓のある秋月を訪れてみてください。戦国時代から明治初期の史跡がいろいろあってなかなか楽しめる小都市です。

●臼井六郎の墓と秋月の史跡

より大きな地図で 臼井六郎の墓 を表示


●出来事(史実)
875年(貞観17)出羽より渡島の蝦夷の反乱の知らせが届き討伐の命令が出される
999年(長保元)藤原道長の娘・彰子を女御と為すという宣旨が下される
1008年(寛弘5)中宮彰子、土御門邸から内裏一条院に入る
1161年(応保元)出雲大社、倒壊
1179年(治承3)平清盛、関白・藤原基房を解任して備前に配流
1253年(建長5)北条時頼、建長寺の落慶供養
1367年(正平22(南);貞治6(北))将軍・足利義詮、政務を足利義満に譲り細川頼之を執事(管領)に任じる
1370年(建徳1(南);応安3(北))石清水神社の神輿が帰座
1584年(天正12)徳川家康、石川数正を秀吉の許へ遣わして和議を祝賀
1620年(元和6)加賀・金沢城、焼失
1747年(延享4)竹田出雲・三好松洛・並木千柳の人形浄瑠璃「義経千本桜」、竹本座で初演
1779年(安永8)越後魚沼地方で大地震
1780年(安永9)国学者・本居宣長、儒者・市川匡麿への反批判書「葛花」を著す
1842年(天保13)江戸幕府、九段坂に天文台を設置
1880年(明治13)臼井六郎、父母と妹の仇を討つ(日本最後の仇討ち)
1884年(明治17)立憲改進党総理の大隈重信・副総理河野敏鎌らが党を脱退
1887年(明治20)倉敷紡績所、設立を許可
1899年(明治32)淀橋浄水場、水道工事落成式
1902年(明治35)小学校教科書採用をめぐる贈収賄事件が発覚(教科書疑獄事件)
1904年(明治37)大相撲一行がロシア軍捕虜を慰問

●誕生
1239年(延応元)藤原頼嗣、鎌倉幕府第五代将軍・最後の摂家将軍
1267年(文永4)後宇多天皇、第九十一代天皇
1630年(寛永7)貝原益軒、本草学者・儒学者
1876年(明治)島木赤彦、歌人
1878年(明治11)野間清治、講談社創立者
1881年(明治14)田邊宗英、実業家
1900年(明治33)勅使河原蒼風、いけばな草月流初代家元

●死去
1325年(正中2)島津忠宗、鎌倉時代の武将・島津氏第四代当主
1596年(慶長元)酒井忠次、戦国・安土桃山時代の武将
1598年(慶長3)李舜臣、朝鮮水軍の名将
1655年(明暦元)宇喜多秀家、安土桃山時代の大名・岡山城主
1837年(天保8)藤原林七、石工
1849年(嘉永2)松本幸四郎、歌舞伎役者・6代目
1867年(慶応3)阿部正方、第九代備後福山藩主

●備考
日時は原則としてグレゴリオ暦に換算しています。

●参考サイト::;
ウィキペディア
歴史データベースon the web
今日は何の日?カレンダー
有名人誕生日検索&今日は何の日

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